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この世の景色

早坂 暁 著

四六判上製・カバー装・縦組・256頁
定価:本体1800円+税
ISBN:978-4-909710-10-9 C0095
2019年9月刊行
ジャンル:文芸・エッセイ
装丁:宗利淳一

 

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暁さんの言葉が聞きたい、暁さんの話がもっと聞きたい、暁さんの台詞が言いたい!!
「この本があれば、ボクがいなくても 、ゼンゼン寂シ~クナ~イ!」
暁さんの声が聞こえてきます。 ――桃井かおり

 

内容紹介

「私は昭和の子で もっぱら昭和の涙、昭和の笑い、そしてそして、昭和の無念ばかりを歌ってきたような気がする」

超虚弱児で生まれた。戦争で死ぬと覚悟した。被爆直後の広島に入った。何度も何度も大病を患った。それでも、平気で生きてきた。
反骨をユーモアで包み、あたたかい眼差しと飄々とした足どりで歩き続けた早坂暁。
原爆で死んだ妹のこと、親友・渥美清のこと、遍路道と母親のこと。

破天荒で、自由で、優しかった男の、あたたかな想像力。
初単行本化の9編も加え、遺されたエッセイから名品を精選する。

目 次

はじめに―桃井かおり

第1章 生のレッスン・死のレッスン
あなたたちに伝えたいこと
生きる心得 死ぬる心得
癌の告知
生まれる前のように
一年有半
”草枕”ふう”癌枕”

第2章 おかしく、哀しい人びと
シナリオ不作法
アカリのおじさん
田舎天才
偽せ物
赤サギ
続・赤サギ

第3章 美しく、たくましい者たち
ボクのお大師さん①
ボクのお大師さん②
漱石、松山の熱狂の五十二日
闇夜に礫を投げる人 重森三玲
あの世とやらは花野とや
火の風
アマテラス最後の旅

第4章 渥美ちゃんのこと
渥美ちゃん
結核患者の咳は音叉のように響くんだ
渥美清の一周忌
渥美清さんへの弔辞

第5章 戦争と原爆
春子の人形
女相撲
ホマエダ英五郎
ピカドン
大正屋呉服店

第6章 故郷、へんろ道
壺中の街
行って帰ります
瀬戸の海
日本の”心調”
僧籍に入っていた
赤く染まった女遍路
遍路みち

あとがき―富田由起子

 

著者プロフィール

早坂 暁(はやさか・あきら)
1929年、愛媛県松山市生まれ。作家。本名、富田祥資。日本大学芸術学部演劇科卒業後、新聞社編集長、いけばな評論家として活躍しながらテレビシナリオを書き始める。以後、小説、映画シナリオ、戯曲、舞台演出、ドキュメンタリー製作を手がける。
代表作に、「夢千代日記」「花へんろ」「天下御免」「天国の駅」「ダウンタウン・ヒーローズ」「華日記」「公園通りの猫たち」などがある。新田次郎文学賞、講談社エッセイ賞、放送文化基金賞、芸術選奨文部大臣賞、紫綬褒章、芸術祭大賞、モンテカルロ国際テレビ祭脚本賞、放送文化賞ほか受賞多数。2017年12月16日没。

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