昨日公開した、
のサイトに「立ち読み」をアップしました。
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1.目次
2.岡本広毅「序論」冒頭
3.滝口秀人「女性アーサー王受容之試論」冒頭
4.山田南平「永遠の王アーサーと『金色のマビノギオン』」冒頭
5.小宮真樹子「あとがき」
6.索引
と6つのテキストをアップしています。
計38頁。
つまり368頁の本書の10%を公開するという太っ腹(?)な立ち読みです。
特筆しておきたいのは、小宮先生の「あとがき」最後の「追記」です。
「ウィンチェスター写本の書記ふたりを引き継ぐ、第三の「写字生C」爆誕の瞬間であった」
?? 一体何のことなのか……という感じかもしれません。
実は、ここに書かれている経緯のとおり、本書「序論」では、もうひとりの編者である岡本先生による「写本」が図版として載っています。
システムトラブルで図版の入手が間に合わない……ということになったときに、岡本先生がとった策が「自分で描く」というものでした。
そのアイデアがメッセンジャーで流れてきたときには、最初は眼を疑いました。
しかし考えてみれば、これは実にユニークかつオマージュに満ちた解決策でした。
自分で描くというオプションは奇想天外でありながら、その発想は正しく、書写文化になじんだ中世研究者のそれだったといえるでしょう。
小宮先生と僕は「モシャスだ」「模写す」だと大喜びで、翌日「写字生C」から送られてきた見事な筆跡を眺めたのでした。
「あとがき」末尾のマーリンは、その際に返す剣で描かれたものです。
入稿日前日に図版を手書きした編者は、前代未聞だろうと思います。
なお「序論」の立ち読みは、その図が登場する直前で、あえて切っています(笑)。
実際の写字生Cの仕事は本書でご覧ください。とても素敵な出来栄えです。
「立ち読み」のもうひとつの特徴は、索引を立ち読みページにしているところです。
これは小宮先生のアイデアで、アーサー王の本なのに、いかに多彩な人物・事項が関係しているかを示すためにアップすることにしました。
たしかに、ここに挙がっている700超の項目を見ていただければ、本書内でいかに多岐にわたる言及がなされ、執筆者の皆さまが縦横無尽にアーサー王を論じているかがよくわかると思います。
索引を立ち読みページに設定するのも、あまり聞かない話ではありますが(笑)。
そしてそんな玄人受けする索引の前には、こちらはとびきりキャッチ―な、滝口秀人先生による女体化論と、山田南平先生のインタビューが配されています。
『金マビ』『fate』ファンの方は、こちらから読んでいただければ。
というわけで、刊行まで引き続きお楽しみいただければ幸いです!!
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