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  • 執筆者の写真みずき書林

がんセンターのメロディ


築地にある国立がんセンター(National Cancer Centerといいます。韻を踏んでる)は巨大な病院です。

築地方面から見上げると、その威容に圧倒されます。


患者数もすごく多いので、診察の管理はシステマティックです。

病院について自動受付機に診察券を入れると、大きなポケベルみたいな端末が吐き出されてきます。

その液晶画面にその日の診察や検査の予定が表示されています。

そして待合室ではこの端末が音を出すことで、自分の診察の順番を教えてくれることになっています。


あと3人ほどで診察の順番になるときには、イッツ・ア・スモール・ワールドが流れます。

そうすると、待合室のカウンターに行って受付を済ませます。

いよいよ自分の順番になると、グリーンスリーブスが流れます。

そうすると、診察室に入るわけです。


つまり待合室で待っていると、あっちこっちからイッツ・ア・スモール・ワールドとグリーンスリーブスが単調な電子音で断続的に流れてくる、という状態になります。


先日、家で村治佳織のアルバムを聞いていたらグリーンスリーブスを弾いていて――村治佳織には何の罪もないんだけど――思わず飛ばしました。


もちろん、がんセンターにも何の罪もないんだけど、やはり自宅にいるときに病院の待合室にいるような気分になるのは、なるべく避けたいところではあります。


というわけでおそらく僕は、ディズニーランドに行っても、イッツ・ア・スモール・ワールドのアトラクションにはもう乗れないでしょう。

思わぬ副作用ですね。

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