8月1日。
今日から始まった今野書店での新刊フェアで、藤岡みなみさんが『旅をひとさじ』を関連書に選んでくれたことを知りました。
嬉しくなって、今野書店さんの店頭風景のtweetとともに智秋さんにLINEを送りましたが、いつまで経っても既読が付きません。
でも最近は既読になるまでにちょっと時間がかかることがあることも知っていましたから、それほど気にはしていませんでした。
夜に、見知らぬ電話番号から着信がありました。「松本智秋の妹です」と言われた瞬間に、胸が潰れるように詰まります。
智秋さんが死んでしまいました。
この日僕は実家に帰っていて、妻と両親と、アメリカから一時帰国していた姉の家族とともに賑やかに過ごしていたのでした。
諏訪敦さんの発案で、ユニクロとリコーGRのコラボTシャツを着て智秋さんに写真を送るのが仲間内で流行りました。姉の家族4人にも着てもらって智秋さんに送るつもりで、シャツを持ち帰っていたのでしたが、撮る甲斐もなくなってしまいました。
居間のソファに、畳んだTシャツが重ねて置いてありました。
僕は洗面所で泣きました。
これを書きながら、また泣いています。
わずか1年ちょっとの付き合いでした。
でもこの1年間はとても濃くて楽しい時間でした。
いまこれを書きながら、この間に撮った写真を見なおしました。
辛くて涙が流れて吐きそうです。
いろんな場面を思い出して、見元さんと三人でたくさん喋ったことを思い出しています。
いまはちょっと、そういったことを細かく書くことはできそうにありません。
ただ、智秋さんとの思い出を忘れないことが、とても大切なのだと思っています。
ひとり旅が好きだった智秋さんだから、早速わくわくしながらそっちをてくてくしているのかもしれませんね。
でもお喋りも好きだったから、誰か聞き役がいたほうがもっといいかも。
ほかの人はとうぶん来られないよ。あなたもいますぐにみんながそっちに行くことは望んでないと思う。
でも僕は近いうちに行くから。ちょっと待ってろ。
それまでにそっちで美味しそうなお店を見つけておいてよ。天国だから、いい店いっぱいあるでしょ。
愛機のGRで写真も撮っといて。
また一緒にごはん食べて、本を作ろう。
でもね、僕ももう少しこっちでがんばってみるよ。
あんまり早く行くと、それはそれであなたに怒られそうだからね。
満面の笑みで泣きながら、「ちょっと早すぎひん? なにしとん?」なんて
近づいてくる智秋さんの顔が見えるようです。
ばいばい。
またね、智秋さん。
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