昨日で、今年の講義がすべて終わりました。
4限の少人数の演習も書きたいことは多いのですが、ひとまず6限の大人数(160人もいる……)のほうのことを。
15コマのうち、前半の7コマは、オーソドックスに僕がひとりで講義する形式でした。
1.概論―学術出版・ひとり出版とはなにか
2.出版の歴史
3.出版社の業務1 編集
4.出版社の業務1-2 編集(タイムオーバーで持ち越した)
5.出版社の業務2 営業
6.出版社の業務3 運営
7.校正をやってみる―校正記号
という感じでした。
そして小テストを挟んで、後半からは、僕が一緒に仕事をさせていただいている様々なゲストを招いて、インタビュー形式で講義を進めていきました。
9.本に関わるひとびと0 ひとり出版社・後藤享真さん
10.本に関わるひとびと1 出版専門紙・宮野正浩さん
11.本に関わるひとびと2 出版流通倉庫・鴫原孝之さん
12.本に関わるひとびと3 著者/映画監督・大川史織さん
13.本に関わるひとびと4 装丁家・宗利淳一さん
14.本に関わるひとびと5 出版社・堀郁夫さん
というラインナップ。
リアクションペーパーをみる限り、学生たちの評判も上々でしたが、僕自身がとても面白く、勉強になる時間でした。
そしておひとり90分、6人の方と講義をしてみて知ったのは、
僕はインタビューがヘタ
ということです(苦笑)。
これはいま進めているインタビューの企画でもうすうす感じていたことではありますが、ホスト役になって授業をしてみて、再認識しました。
昨日の講義は、気心の知れきった昔の同僚を招いたのですが、オーディエンスに混ざっていたこれもかつての同僚から、「踏み込みが甘い」というようなことを言われる始末……。
(でも言い訳をすると、やはり客席(?)に、ずっとお世話になっている大御所の先生がいらっしゃっていたのです。数々の業績と著作がある文化人類学者。そんな人を前にして、贈与論の話とかレヴィ=ストロースの話とか、おっかなくてできるわけありません……)
僕は、答え方がきまっているような質問をしてしまう傾向があります。
すごくわかりやすく書けば、たとえば、
「好きな食べ物は何ですか?」
というような訊き方をすべきところを、
「うどんが好きですよね?」
みたいな訊き方をしてしまうのです。
まあ例としては極端ですが、それまでの話の筋を僕なりに必死に追って、脳みそ飛び散るくらいに考えた挙句、つい確認作業になってしまうというか、わかりやすすぎる/ふくらみのない質問のしかたをしてしまう傾向があります。
インタビューが上手なひとは、1を訊いて10を引き出すみたいな、上手な質問を投げることができます。
これまでの会話をうまく吸収して、より膨らませるべきか、あるいは収斂させていくべきかを瞬時に判断した質問ができます。
そういうのは、来年の課題ですね(来年もやるのか? やる)。
今年来てくださったゲストのみなさま、本当にありがとうございました。
とても楽しかったです。
まだ決まっていないけど、来年のゲストの方、よろしくお願いします!
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