仕事をしながら音楽を聴いています。
作業用のBGMというやつですね。
今やすっかりおしゃれ音楽として認知され、バーからトラットリアからスーパーまでどこでもかしこでも流れているジャズですが、実際にはこれはかなり複雑かつ高度な音楽であって、実はBGMにはならないと思っています。
フリージャズなど言うに及ばず、ビバップやモードでも、意外と耳が気にします。
ホーンのフリークトーンがいかんのだピアノなら問題ないと、みんな大好きビル・エヴァンスをチョイスする向きもあるかもしれませんが、あれは大人しそうなイメージですが、実際にはかなり気になってしまう音楽です。
今日はコルトレーンの『アセンション』を聞きながら仕事をしてみましたが、これはもう最悪。こういうこと言うと怒る人もいますが、たんなる雑音(笑)。
とにかくもう、みんなが集まってむちゃくちゃ演っているようにしか聞こえない。(実際、たんにめちゃくちゃ演っているだけ。という評価もありますが(笑))
あと最悪なのは、いうまでもなく落語ですね。
ぼくは料理をしながら落語を聞くのが好きで、最近は柳家喜多八を愛聴していますが、仕事中はダメですゼッタイ。
つい聞き入ってしまい、梱包とか宛名書きとか、単調な作業すらできません。
要するに、ことばとリズムが耳を持っていくのだと思います。
ことばの意味がそのまま入ってきてしまうのは無理で、なおかつリズムが一定、あるいはリズムがない音楽がいいのだと思います。
ジャズは自由奔放にリズムチェンジがあるから、意識が流れに溶け切らないところがある。
そういう意味では、リズムが一定で単調なロックミュージックは、意外といい。
もちろん複雑なリズムのプログレとか、単純に騒々しいメタルとかはダメですが、オールディーズや80年代の能天気なポップミュージックは、意外とはかどります。
あとはクラシック。
オーケストラは鬱陶しい。最近はオーラヴル・アルナルズとかマックス・リヒターとか、ポスト・クラシック(ひどい呼び方だ)の静かなものを聴いています。
このテキストは、チック・コリアとゲイリー・バートンの『Crystal Silence』を聞きながら書いていますが、ピアノとビブラフォンだけなのに、そうとう気になる、主張の強い音楽。
考えてみれば、両方とも打楽器だし。
こういうのを聴きながら書いていると、何書いてるかよくわからない。
「Crystal Silence」じゃないだろ。
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