こういう場で名前が出ることを望まない、奥ゆかしい写真家から、郵便が届きました。
開いてみると、このようなファイルが1枚だけ入っていました。
開高健のことばの最後に、太い手書きの文字が貼り付けてあります。
まったくこの人は、壁新聞やら手書きポップやら、ハンドメイドが好きなのです。
そういえば初対面のとき、彼が待ち合わせ場所に持参していたのも、開高健の本でした。
ほかには何の同封物もなく、一筆箋や付箋すらありません。
このクリアファイル1枚だけを届けてくる感覚が、いかにもこの写真家らしいと感じられます。
面と向かってお礼など言うと、にっこり笑ってそっぽを向くので、この場に書き残してお礼代わりにします。
ありがとうございます。
僕も植える。
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