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  • 執筆者の写真みずき書林

病気だけど病人ではない


訪問医療の先生と話をしていて。

午後はほぼ毎日仕事もして散歩もして、起きている時間が長くていいとお褒めの言葉をいただきました。

僕の場合は、ずっと寝ているのがいいわけではない状態なので。

「おかげさまで、比較的体調がよい日が続いているおかげです」

「それでも気力がないと、起きて仕事をしようという気がしなくなるからね。岡田さんは気力を失ってないから」

という会話を交わしました。

ひところは、僕も気力を失いかけていた時期がありました。でも最近はなんとか持ち直しています。


病気の種類、年齢、環境など多くの要因が絡みますから、すべての患者に同じことが言えるわけではありませんが、やはり、やりたいことに少しでも手を伸ばしてみる気力を失わないことが肝要なようです。

僕の場合でいえば、それを失い、「編集者」「会社経営者」「夫」といった主体を手離して、「病人」という属性に自らを完全に明け渡してしまったときが、本当に「病人」になるときなのかもしれません。

そういう意味で、「病気だけど病人ではない」という状態を維持し続けるのが大切なのかもしれないと思っています。



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