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  • 執筆者の写真みずき書林

税理士さんと打ち合わせ


本日は税理士さんと打ち合わせ。

少々気が早いですが、まもなく1周年で、3月決算ですから。


んで。

4月から12月までの目下の実績表をもらいました。

それをスクショで晒して赤裸々に語るのは……さすがにいささか躊躇します。

いくらなんでも、そこまであけすけには公開できません。



ややこしい数字がたくさん並んでいて、もともとザ・文系の僕にはよくわからないのですが、とりあえず折れ線グラフがエグい角度で曲がっています。


創業当初の4月と5月は本が出ていないので当然ですが、まったく――まじでまったく――収入がありません。

6月と7月に新刊を計4点刊行して――それがいまのところ小社のすべてなのですが――直販などがあるので、ここからかろうじて売上が発生してきます。

しかしながら当然、本を作ったことにともなって制作費の請求が発生しますから、圧倒的に――まじで圧倒的に――仕入値(制作費)が超過です。

そしてご存じのとおり、本は委託商品で売り上げが立つまでに時間差がありますから、8月9月と直販などで多少の売上が発生しつつも、外注費や維持費のほうがかかっているという状況が続きます。


10月。やっとまとまった入金がありました。

正直にいうと、その数字を見たときには、床にひざまずいて安堵の息をもらしました。

創業当初に用意していた運転資金は、ほぼ払底していましたから。

すれすれでかろうじて浮き上がった。という感じです。


11月12月。埴輪みたいな顔でやり過ごします。

しかしこれがいつまでもつかは、まるで予断を許しません。

来月にはめでたい増刷第1号ができてきて、再来月には5点目の本を出します。

言うまでもなく請求はすぐに発生し、入金は少し先です。

でもその間に、この秋冬で売れた分が少しずつ入ってくれば……。長期委託ってのもありますし。


というわけで(こんなことを書いていいのかよと思いつつ)、いまのところなんとか水面に顔が出ています。


実感したのは、出版業というのは――あるいは資本主義というのは――〈タイムラグ〉で出来上がっているということです。


こうやって実績表というかたちで一覧表にしてもらうと、自分がなぜいま生きていられるのか不思議です。

かつて清岡卓行は「きみに肉体があるとはふしぎだ」と詠いましたが、ぼくにお金があるとはふしぎだ。という感じです(苦笑)。

一覧表というのは恐ろしいもので、これまでの数カ月が全部一律に合計された数字として出てきてしまいます。良いときも悪いときも全部均されて、「あんま良くない」というあたりに(笑)落ち着くことになります。

それを見ると、なぜごはんが食べられているのか不思議にもなろうというものです。


そしてその不思議を説明するゴールデンルールこそが、〈タイムラグ〉です。

①手元の資金と②出入金のサイクルを、


①ある→ない→ある→ない

②出金→入金→出金→入金


というかたちでなんとか対応させていくこと。

ものすごく簡単な図式で恐縮ですが、そのようなひとり時間差を続けることが、当面の経営になります。

そしてそのタイムラグを利用して、玄米四合ト味噌ト少シノ野菜を買って食べること。


簡単にいうと――まさに言うは易く行うは難し――そのような〈タイムラグ〉を利用したサイクルを構築すること。


その合間に食べて飲んで、次の仕事を仕込んで、笑うこと。



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