ずっとお世話になっている日本出版貿易さんのお誘いで、シカゴ大学図書館の日本研究司書、吉村亜弥子さんを講師に迎えた蔵書検索講習会へ。
WorldCatの使い方講座。
世界の図書館の蔵書検索ができるという、研究者・ライブラリアン・学術出版にはおなじみのサイトです。
しかしおなじみとはいえ、実際にはそこまで使いこなせているわけではありません。
そのポテンシャルを引き出すために、ライブラリアン(つまり蔵書と検索のプロ)の方に操作法をうかがおうという企画です。
吉村さんの手元のパソコンはスクリーンに映されていますが、それとは別に参加者はノーパソを持参して、各自実際に検索しながら吉村さんの話をうかがいます。
このやり方は、とてもよかった。
全員で同じスクリーンを見ながら一般論を聴くよりも、手元で自社アイテムの検索をやってみながら反応や質問ができるので、より個別・具体的な話にもっていくことができます。
まあ、小社はまだ駆け出しで4冊しか刊行物がありません。
しかも、いわゆるAAS絡みの日本学・日本研究にどストライクな資料集やレファレンスブックを出しているわけではないので、現時点で北米図書館に積極的なアプローチができる用意が整っているわけではありません。
(4冊しかないから、自社書籍の検索なんて特に苦労もなく一瞬で終わります。もちろん、まだ案内も満足にできていないので所蔵館もまだまだです)
ともあれ、AASに参加していた前職時代には、主要な関心事のひとつではありました。
今後も活用することになるかもしれないので、たいへん勉強になりました。
要するに、北米・ヨーロッパ・日本国内を中心にして、世界中の図書館が面として展開しています。
いっぽう、自社書籍は(うちみたいな駆け出しは除いて)数百点以上あり、これはこれで面を形成します。
このふたつのレイヤーをどういう観点で検索していくか。
たとえばAという図書館に、自社商品がいくつ所蔵されているかという観点がひとつ。
逆に、Bという自社商品が、いくつの図書館に所蔵されているかという観点がもうひとつ。
それを知るための最速・最適解は何かということであり、WorldCatはそのためのひとつの有力なツールになります。
講習会後は、懇親会。
一緒にアメリカに行っていた、すいれん舎・近現代資料刊行会・東京大学出版会・小学館・六花出版・文生書院・国書刊行会などの皆様と久しぶりに歓談(あ、勉誠出版もね笑)。
お初にご挨拶した方々は、吉川弘文館・臨川書店・三人社の担当の方たち。
出版社同士というのはなかなかヨコのつながりが生まれにくいものだけれど、親しくできる他社の方と話ができるのはとても楽しいものです。
とりわけひとりになってみると、たまにこうやって会っても個人として覚えていていただけるのは、実にありがたいです。
(なお「今日は立食なんです。岡田さんは嫌いなんですよね(笑)、ブログ読んでます(笑)」と日貿の偉い方に言われてのけぞる)
来年のAASはデンバーとか。
残念ながら小社のいまの体力では参加は難しいですが、いつか復帰したいですね。
再来年はボストンらしいし。
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