• みずき書林

読む喜びと、選ぶ楽しみ

最終更新: 2019年2月26日


『いかアサ』、予約受付中の某巨大ネット書店、2月26日の午前1時前の時点で、売れ筋ランキングにおいて、


アーサー版:95245位

ガウェイン版:30608位

ランスロット版:23882位


……!? まあ、密林で扱っている書籍すべてひっくるめての総合ランキングですし、これくらいの順位であれば、1冊の予約注文で数千位くらい大きくジャンプアップしたりするものでしょうけど。

しかしそれにしてもこの差は。

ここではランスロットが一番手を走っています。



なお、書店さんからの注文ランキングですが、ここではアーサー様が1位です。

やはり書店からの注文では、王道のアーサー&グウィネヴィア夫妻が首位を守っています。

そして詳しい数字はちょっと書けませんが、それぞれに3桁の注文をいただいているなかで、ランスロットとガウェインの差は、現時点でたったの1冊!

ごくごく僅差でガウェインが2位につけています。




で。

このことはもう少しきちんとしたかたちで、独立して書いたほうがいいのかもしれませんが。

いい機会なのでちょこっと書いておきます。


今回、カバーを3種類作ったことは、あくまで、

「読む喜びに、選ぶ楽しみを加えたい」

「今までやられてこなかったことにチャレンジしてみたい」

「モノとしての本に、あらためて所有する喜びを付与したい」

ということを試みてみたかったからです。


「3冊抱き合わせで売ろう」ということではなく、あくまで「3冊のなかから、好きなものを選べる」というふうに考えていただければありがたいです。

いわば、「本日のメインディッシュは鯛です。グリルでもアクアパッツァでもヴァポーレでも、お好きな調理法でどうぞ」ということで、3種類すべてオーダーしないといけないわけではありません。

逆に言うと、(物騒な喩えを思いついたが、いろいろ批判的になるので自粛)のような商法をしたいわけではありません。



もちろん、円卓最強の絵師・山田南平先生と、デザイナー・宗利淳一さんの手によって、3冊が並ぶと素晴らしい効果を発揮する装丁になっています。

「コレクター心をくすぐる」という嬉しいご意見もいただいています。

騎士団ですから、それぞれに個性的な力を持ちながらも集まると最強、というのは正しく目指されるべきイメージでした。

3冊持っていたい、と思ってくださる方がいらっしゃれば、本当にありがたいことです。


とはいえ、当初からそういう売り方を狙って作ったわけではありません。

その点は、この本に関わってくださった方々のためにも申し添えておきたいと思います。



書物ですから、本質はいうまでもなく中身です。

そこにどのような文章が収められているかが最も重要なことです。

編者のおふたりとともに、そこに自信があることは間違いなく言えます。

そして――とはいえ――中身さえよければそれでいいや。と言っていられないあたりまで、出版の世界は来ています。チャンスがあるなら、なにかプラスアルファをやらないと(小さな出版社であればなおさら)。

「同じ本なのに、同じ本じゃない=1冊の本を買うときに読者に選択肢がある」というのは、以前からやってみたかったことでした。


アーサー王と円卓の騎士たちのサブカルチャー界での強度と深度を探る、という本ですから、今回は、前から考えていたそういうアイデアを実践する絶好の機会だった、ということです。



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