原爆写真を追う 東方社カメラマン林重男とヒロシマ・ナガサキ

林重男・井上祐子 著

46判上製・320頁
定価:本体2600円+税
ISBN:978-4-909710-25-3 C0021
2022年8月刊行
ジャンル:近現代史・原爆・写真
装丁・ブックデザイン:森貝聡恵(アトリエ晴山舎)

 

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広島と長崎を撮影したカメラマン、林重男。


原子野の荒野を写したパノラマ写真をはじめ、原爆投下直後の貴重な記録はいかにして撮られ、保存されたのか。


彼が残した体験記に、平和運動にまい進した戦後の活動まで含めた詳細な解説を付す。150枚近くの写真を収録。

内容紹介

被爆直後の広島と長崎を撮影したカメラマン・林重男。戦中は陸軍所属のプロパガンダ会社・東方社に属し、日本統治下の各地で貴重な写真を撮影、戦後は「反核・写真運動」を結成するなど平和運動に尽くしたカメラマンは、焼け跡で何を見たのか。150点近い写真を収録。いまこそ、核のもたらす惨劇をあらためて見つめ、平和への思いを新たにしたい。

※本書は林重男『爆心地ヒロシマに入る―カメラマンは何を見たか』(岩波書店、1992年初版)に詳細な評伝と注を加えて再編集したものである。

目 次

はじめに


第Ⅰ部 爆心地ヒロシマに入る――カメラマンは何を見たか 附補注
第Ⅱ部 解説 原爆と東方社――写真家・林重男小伝


参考文献
掲載図版一覧
あとがき

編者プロフィール

林重男(はやし・しげお)
1918年生まれ。写真家。東京写真専門学校(現東京工芸大学)卒。陸軍所属の東方社で『FRONT』をはじめとする媒体のための写真を撮影。敗戦直後に文部省学術研究会議原子爆弾災害調査研究特別委員会に参加し、広島と長崎を撮影した。戦後は商業写真家のかたわら、「反核・写真運動」を結成するなど反戦平和活動を続けた。2002年9月1日没。

井上祐子(いのうえゆうこ)
1963年生れ。立命館大学国際関係研究科前期博士課程修了。現在、公益財団法人政治経済研究所主任研究員。専門は近現代日本の視覚メディア史。著書に『戦時グラフ雑誌の宣伝戦―十五年戦争下の「日本」イメージ』(青弓社、2009年)、『日清・日露戦争と写真報道―戦場を駆ける写真師たち』(吉川弘文館、2012年)、『秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争―東方社が写した日本と大東亜共栄圏』(みずき書林、2018年)、共編著に山辺昌彦・井上祐子編『東京復興写真集1945~46―文化社がみた焼跡からの再起』(勉誠出版、2016年)、論文に「写真家濱谷浩のグラフ・キャンペーン―一九五〇年代総合雑誌グラビア頁の試み」(赤澤史朗・北河賢三・黒川みどり編『戦後知識人と民衆観』影書房、2014年)、「文化社撮影写真の特質と意義―敗戦直後の写真とその利用をめぐって」(『政経研究』第106号、2016年6月)、「『婦人民主新聞』に見る戦争観と戦争体験記-敗戦から1960年代まで」(北河賢三・黒川みどり編『戦中・戦後の経験と戦後思想一九三〇-一九六〇年代』現代史料出版、2020年)、「『婦人民主新聞』(一九四六~五九年)に見る民主主義観」(出原政雄・望月詩史編『「戦後民主主義」の歴史的研究』法律文化社、2021年)、研究ノート「東方社2万枚のネガにみる戦争と社会」(『政経研究』第108号、2017年6月)、資料紹介「「東方社コレクション」に見る戦時期占領地の青年養成機関」(『Intelligence』第20号、2020年3月)などがある。