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  • 執筆者の写真みずき書林

映画の上映会①


昨日29日より、映画『タリナイ』がアップリンクで公開になりました。

ほぼ毎日トークゲストを迎えながら、2週間後まで。


そこに至るまでに、先行上映として何度かの上映がありました。

メディアミックス的なきらびやかな仕事をしているわけではないので、自分が関わった本に関連して映画が公開されることなど、そう滅多にあることではありません。

なのでここでは、僕が立ち会った3回の上映について、忘れないように書いておきます。


1回目は、7月28日、12時@浅草。

「かどやブックラウンチ」と名付けたイベントでした。

(ブックラウンチ、というのは保苅実『ラディカル・オーラル・ヒストリー』へのオマージュです)

書籍の刊行に合わせて、本の関係者に集まっていただき、映画の試写も行いました。

仙台から佐藤勉さんが上京してくださり、翻刻を実現した金曜調査会メンバーから本に執筆下さった方々まで、多くの関係者に対する、映画のお披露目&本の完成祝いでした。


東京駅で勉さんと待ち合わせて、会場である浅草のレンタルシアターまでお連れしました。

上映中、僕はなるべく皆の顔が見えるように、後方の席に座りました。

勉さんが身を乗り出すようにして、そして感極まったように時折背もたれに身体を預けながら、じっと画面を見つめていたのを憶えています。

その斜め後ろでは、旅の導き手であった森山さんが涙ぐんでいて、通訳の末松さんがにこにこしていました。


上映後は、映画にも登場する蕎麦屋「かどや」さんで、皆で天丼を食べました。

冨五郎さんの日記に出てくる店で、彼が死ぬ直前に食べたがった天丼をみんなで食べることができて、こんなに素敵な出版記念会は、そうそうあるものではありません。


その後、金曜調査会の面々が中心となった二次会、三次会と楽しい一日を過ごしました。

映画と本がともに完成して、関係者へのお披露目ができたという意味では、監督であり編者であった大川さんにとっては、始まりの終わりとでもいうべき一日だったのだと思います。



かどやブックラウンチ由来の宝物。

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