• みずき書林

痛快ウキウキ通りも8時以降は灯が消えて

小沢健二の「泣いちゃう」という新曲がリリースされました。

かつて、


東京タワーから続いてく道

君は完全にはしゃいでるのさ


と歌っていた人が、


表参道は街路樹が灯らなくなり

明治神宮前まで空いてます


と歌い出します。

ブロッコリーの花椒炒め。以下、画像は本文とは関係ありません。


ジャケットの小沢健二は、ぱっと見はほとんど年を感じさせません。

年齢的には――僕もそうであるように――すっかり大人なんだけど。

そしてマスクをしています。


東京タワーをすぎる急カーブを曲がり

あっというま海が見えりゃ気分も晴れるでしょ


と歌っていたあの人が、


わたしたちは 一人のキッチンで

世のありさまを呪いつつ

泣いちゃいます


と歌っています。

彼のセカンドほど多幸感に溢れたアルバムを僕は知らないのだけど。

東坡肉


わかる わからない

わからないことはふえてゆきますね 生きてると


わからない わかる

わかることもふえてくる まじめに暮らしてると


今はあの頃ほど熱心に彼の音楽を聴いているわけではないけれど。


でもよく聞くと、あいかわらず子どもっぽい歌詞ではある。それだけにいっそう、なんだか悲しい。


レタスのオイスターソース


小沢健二は不意に、でもしばしば、「宇宙」から見た「この世」を歌うことがあって、さっきまでダッフルコート着て恋人とはしゃいでいた男がいきなり神瞰的な慈しみを歌うところが彼の面白さなのだけど、


遠くから届く宇宙の光 街中でつづいてく暮らし


と歌っていた彼が、


ああ 地球は美しく

秘密の雫が降ってくる

でもそれを 表で言うと

なにか危険な人と思われそう


と歌っている。


春巻き

我われはいま、あの小沢健二が大人になって、ちょっとへこたれそうになって、ことばを探しあぐねているような世界に生きている。

『LIFE』を愛聴していたころは、こんな気持ちで彼の新曲を迎えることになるとは思ってもみなかったなあ。

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こんなにもエントリーの間が空いたことはなく、ご心配とご迷惑をおかけしています。 毎日同じように布団の中で眠っているだけです。だけど今後の治療の大きな方針も立ちました。 まだまだがんばります。 先月先月21-から23日今月まだ、しかかけない。

木曜にケモ。 金曜に4回目ワクチン(オミクロン対応)。 ワクチンの副反応で38度超えの熱が出て、そこに抗がん剤の副作用の倦怠感と吐き気が重なって、かなり辛い。 この週末はずっと病臥。 熱が高いから、文字通りずっとこんこんと眠ってるだけ。20本立てくらいの悪夢を見る。 大事な食事会でポークローストを無惨に焦がしたり、友人たちと丘の上から巨大なキノコ雲を眺めたり、そういった類の大小の悪夢を次々と。 食