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  • 執筆者の写真みずき書林

みずき書林の刊行物② 『戦争社会学研究会 第2巻 戦争映画の社会学』


奥付日は6月29日。


前職からやっていた戦争社会学研究会のジャーナルを引き継ぎました。


粟津賢太・石原俊・一ノ瀬俊也・西村明・野上元・福間良明・山本昭宏の各先生が編集委員をつとめていることからもわかるとおり、いま最前線に立っている研究者&気鋭の若手研究者が中心になって運営・執筆しています。


今回の第1特集は「戦争映画」。

そのなかでも、大岡昇平原作の『野火』を中心に据えて、市川崑版と塚本晋也版をがっつり論じます。

さらにそこから派生して、戦争娯楽映画を紐解きます。

論中に言及される作品を拾ってみると、『独立愚連隊』『この世界の片隅に』『太平洋の鷲』『連合艦隊司令長官 山本五十六』『宇宙戦艦ヤマト』『君の名は。』『新世紀エヴァンゲリオン』『ガールズ&パンツァー』『シン・ゴジラ』などなど、実に多彩です。


第2特集は「旧戦地に残されたもの」と題して、日本の旧支配地にいまなお残されている問題を扱います。

具体的には、戦友会・遺骨処理・朝鮮人軍属・南洋庁などのキーワードを中心とした論が並びます。

戦争映画ほどキャッチ―ではありませんが、重要でありながら未解明の部分が多いという意味では、これ自体が第1特集になってもおかしくない観点です。


そうこうしているうちに、昨年刊行した第1巻の1.5倍ほどのページ数になりました……。


上述の通り、このジャーナルには若手の研究者が多く集っています。

ここから展開するかたちで何冊かの単行本が生まれましたが(あいにくと前職での話ですが)、みなさんやる気に満ちていて、やりたいことにフォーカスできていて、やるとなったら話が早い。

このシリーズを根本にして、そういう方たちと今後も仕事をしていければいいなと願っています。


なお小社でも、この戦社研のメンバーが中心になって、目下とある企画が進行中です。

詳細は決まり次第、またあらためて情報アップします。

こういうジャーナルから企画がスピンオフしていくのは、楽しくもありがたいことです。


本シリーズは年に1回刊行予定です。

引き続きよろしくお願いします!



次は何色だ。

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