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  • 執筆者の写真みずき書林

しょうけい館 戦傷病者史料館


仕事の合間に、九段下にある、

に行ってきました。


企画展として、戦傷病者が戦後に制作した作品を展示した「“想い”を込めて――作品からみる戦傷病者」をやっていました。

竹細工や仏像や能面、書、漫画など、戦傷を受けた人が戦後に遺した作品を展示しています。


感慨としては極めてありきたりながら、こういう人が本当にたくさんいたんだな、と感じます。

個人への想像力は、歴史を身近に感じるときに、やはり重要です。

たとえば、中国戦線で銃弾が両眼を貫通して失明した原田末一氏。原田氏は生き残り、家族が作ってくれた厚紙をくり抜いた型を使い、80歳から習字を始めます。

1937年、中国の揚子江で上陸作戦中に銃弾が両眼を貫通し、全盲となってからは何度も自殺を図り、戦後はそれでも80歳以上まで長寿を保った原田末一という人がいて、その習字が展示されていました。


僕にとっては、佐藤冨五郎という人と、原田豊秋という人が、気になり続けている個人です。

上記の原田末一さんも、原田という姓から気になったのが実情です。

佐藤冨五郎さんについてはほぼ調べはついています。多くの人が関わった本も出しました。僕は彼の顔も知っていますし、彼が最期に何と書き残したかも知っています。

原田豊秋さんについてはほとんど何もわかっていません。

こういう展示を見ると、なんだかつい気になってしまい、原田という姓を探してしまいます。


そのようにして、ある個人を回路にして歴史に関心を持つということ、こういう展示や表現の場で何が試みられているのかについても、考えてみたいと思います。




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