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  • 執筆者の写真みずき書林

創るひとびと


こういう仕事をしていますから、文章を書く人とたくさんお付き合いしています。

彼らには、追究すべきものごとがあり、表現すべき方法があります。

そういうものを持っている人たちには、素直に頭が下がります。


いま僕の周りには、仕事に直接関係する人であれ、関係しない人であれ、そういう人たちがたくさん集まっている感じがしています。


彼らにはそれぞれに、追い求めているものがあって、なんとか表現しようとしていることがあって、自分でもわけのわからない衝動にかられて、何かを書いたり撮ったりしています。


そういうふうに何かを求めている人たちは、見ていて気持ちがいい。



仕事に関わることはおいおいに書いていくとして、ここでは仕事には直接関係ないことを書いてみます。


僕には東京に出てきて以来、もう20年以上の古い付き合いになる友人がいて(彼は泣く子も黙るクソ大企業のエリート社員であり、出版などに関心はありません。よってこのブログも見ていない前提で書きますが)、ガキのころからお互いに知っている、たったひとりの親友と言ってもいい間柄です。

彼は仕事の傍ら、ずっと映画の脚本を書いています。

毎回書き上げたものを送ってくれて、僕は覚束ないながらも読んで意見交換をしています。


あるいは僕には、ほとんど同じ歳の従兄弟がいます(彼は大学に属する研究者であり、やはりクソ優秀な人物で、やはりこのテキストは見ていないと前提しています)。

彼は最近、あるとてつもない経験をして(そのことについて書くと長くなるので割愛しますが、それは話を聞くだに常人には耐えられそうにない、長く恐ろしく絶望的な年月です)、そのことを書いて残しておこうとしています。

最近僕はその体験をつづったものを読ませてもらって、感心、というか感動しました。



ある程度の長さと、まとまった内容をもつ文章を書くのは、かなり難しいことです。

なんとなく漫然と書いて惰性でなんとかなるわけではありません。

そこにはかなりの強度を持った意志が必要になります。



もちろんこういう仕事をしていますから、そういうことを継続的にできる能力を持った人たちはたくさん知っています。

そういう意味では、まとまったものを書き、あるいは何かを表現しようとすることは、特別に大騒ぎするような能力ではないのかもしれません。


しかし僕にとっては、やはり特別で敬意を払うに値する能力です。


そういう人が、いま不思議とまわりにたくさんいるようです。


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