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  • 執筆者の写真みずき書林

映画の上映会②


2回目に僕が大きなスクリーンで映画を観たのは、霞が関の記者クラブでした。

9月14日、18時。

直前まで、同じ会場で自民党総裁候補のふたりの討論会が行われていました。

制作関係者がひとりもいない状態で、予備知識のない純粋な観客に向けて上映するという意味では、このときが初の完全アウェー上映だったのかもしれません。


ほどよい緊張感を持ちながらも穏やかな雰囲気とともに、上映は無事終わりました。

映画のなかには、日本で暮らしている我々が知らなかったことがいくつか描かれますが、そのなかでも電線のエピソードはとても印象的です。

日本軍が敷設した電線はいまでも島の地中のいたるところに埋まっていて、そのワイヤーは島の女性たちが造花を作るために利用されています。

彼女たちは、まるで大根でも掘るように、シャベルで地中を掘っては、ワイヤーを引き抜きます。

そして「この場所は私だけの秘密の場所よ」と言いながら、鮮やかな手つきで綺麗な花を作ります。


この日の上映後の受付にはたくさんの花が並べられました。

多くの人が花を手にして眺めていたのをよく憶えています。


3回目は、つい先日。

9月22日、14時。

長崎歴史文化博物館。

僕は書籍販売のために行ったので、上映中は外の販売ブースにいました。

なので、実際の上映は観ていません。

長崎出身の漫画家の原画展が開催されていて、ブースの前のスペースにはテレビがあり、その漫画家原作のサッカーアニメが放送されていました。2時間ほどの間に、5~6回は同じアニメを目にすることになりました。

あとで感想が書かれたアンケートを見せてもらって、とても充実した良い会だったことがわかりました。

佐世保のご両親を連れていらっしゃった森山さんとも、久しぶりに再会。


この日の午前中に、会場に向かう前に長崎駅前の広場を歩いていて、NHK長崎局の取材を受ける大川監督を偶然見かけました。

知らない街で、巨大なカメラや薙刀みたいな大仰なマイクを抱えたスタッフを前に、知っている人が元気に喋っているのを遠くから眺めていると、不思議な感慨があります。


なので、長崎上映会の思い出は、エンドレスで繰り返されるサッカーアニメと、すごく遠くで喋っている監督です。



で、これを書いている段階で、アップリンク上映2日目が終わったところです。

昨日と今日と、仕事上で関係のある人と誘い合わせて、2回観ました。

彼らもとても楽しんでいたようです。


映画や本は――それがドキュメンタリーやひとり出版社といった独立系の発信源からの場合はとくに――そのときに手を伸ばさないと手遅れになってしまう場合もあります。

一期一会というか、一度過ぎ去ってしまうと、簡単にはアクセスできなくなってしまう可能性があります。

なので、気になるものに出会ったら、とりあえずさっと掴んでみるのが吉だと思います。


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