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  • 執筆者の写真みずき書林

看護師Kさんとのこと

僕はいま在宅介護を受けています。

毎朝、看護師さんがひとり来てくれて、バイタルサインを測定したり点滴を付け替えたり身体を拭いたり、ケアをしてくださるわけです。

看護師さんは6~7人いて、徒歩10分ほどの看護ステーションからローテーションで来てくださいます。


今日は、そのうちのおひとり、Kさんの最終出勤日でした。


ところで、素人目に見ても、看護ステーションの運営は大変そうです。

まず、看護師と患者のバランスをとるのが難しそうです。雇用している看護師の数が多すぎると仕事が足りなくて経営を圧迫するし、逆に受け持つ患者数が多すぎると、回らなくなってパンクしてしまいそうです。


それに看護ステーションはいわゆる営業活動を大々的にするわけではなさそうです。どこかに広告をだしたり、あるいはネットやSNSを駆使して顧客を獲得したりはしない、ということです。顧客が病人だったり高齢者だったりする以上、それは当然のことかもしれません。

実際、僕も通院していたがんセンターの紹介で、いまの看護ステーションと出会っています。紹介を受けて患者と出会うのは便利な仕組みですが、看護ステーションサイドから考えてみると、わりと受け身の営業方針のような気もします。


ケアを受けながらそんなことを訊いてみたら、やはりひとつひとつの仕事をきちんとすることと、人間関係がとても大切だという返答が返ってきました。

きちんと仕事をしていれば、病院や地元の医師、ケアマネージャーの信用を得ることになる、ひいてはそれが新規の患者さんを紹介いただけることになり、経営の維持につながる、というサイクルをうまく構築できるかどうか。

つまるところ大事なのは、ひとりひとりの患者さんときちんと向き合うこと。結果的にそれが、地域のなかで信頼されるステーションになることにつながっていく。


なるほどなぁと思いながら話を聞いていました。

仕事への向き合い方は、原則としてどの業種でも一緒なのかもしれません。


常日頃から、在宅看護は全人的な仕事だと思っていましたが、それだけに苦しい面もあるでしょう。

でも、Kさんは常に真面目で献身的でした。

まだひとりで入浴できなかったころ、つきっきりでシャワーを浴びるのを手伝ってくださったことをよく覚えています。

ケアを受けながら、音楽の話もたくさんしました。Mötley Crüeの「Dr. Feelgood」をかけながらケアを受けたり(笑)。最終日の今朝のBGMはプリンスでした。


3ヶ月という短い間でしたが、ほんとうにお世話になりました。

ありがとうございました。

これからの人生も順風に恵まれることを祈っています!


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